アライアンスがもたらす
社会的な意義と心地よい未来を、
デザイナーならではの手法で伝えていく。
以前の日本社会では、1日のほとんどを職場で過ごす人が多く、物理的にもマインド的にも「会社」が人々の生活の中心でした。ところが近年では、ワークスタイルや志向の変化によりフリーランスで仕事をする人や、企業に属していても自宅で仕事をする人が増えてきました。そうなると、日本人が「家」で過ごす時間のクオリティを一層求めることが予測されています。また、医療やテクノロジーの進歩によって、私たちはますます自分や家族のために時間を使うことができるようになります。そのような社会では、「家」という場の役割も大きくなっていくでしょう。ですから、様々なモノのつながりによって豊かな住環境を生み出そうとする「コネクティッドホーム」の概念は、これからの日本人のスタイルに大きな意味をつくることになります。20世紀を代表する建築家ル・コルビュジエは「住宅は住むための機械である」という言葉を残し、住まいを“機能”と説いていますが、ネットワークが神経になって多様なモノが有機的につながるコネクティッドホームは、機械を越えた「生き物」と呼べるかもしれません。
私はデザインディレクターとして、デザインが持つ問題解決力で、アライアンスの意義やコネクティッドホームがもたらす心地よい未来を発信していく役割を担っています。「コネクトすることで生まれる利便性とは?」「ある心地よさを体現させるコネクトとは?」ここから生まれる価値は新たな産業を創発させます。目新しい製品や機能を闇雲に生み出すのではなく、私たちの日常に自然に技術が取り込まれ、便利に快適になっていく。現在の延長線上に、アライアンスが目指す暮らしがあります。モノとモノだけでなく、人・都市・社会をつないでいくスケールの大きな取り組み。さらに、このつながりは私たちの暮らしに還元される非常に意義深いものです。デザイナーであり一人の生活者でもある私なりの視点で、アライアンスと社会を上手にコネクトできるよう力を尽くしていきたいと考えています。
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フラワー・ロボティクス株式会社
代表
松井 龍哉
Tatsuya Matsui
1969年東京生まれ。1991年日本大学藝術学部卒業後、丹下健三・都市・建築設計研究所を経て渡仏。科学技術振興事業団にてヒューマノイドロボット「PINO」などのデザインに携わる。2001年フラワー・ロボティクス社を設立。ヒューマノイドロボット「Posy」「Palette」などを自社開発。現在、自律移動型家庭用ロボット「Patin」を開発中。2017年よりヨーロッパ各地の美術館/博物館にて開催される巡回展”Hello, Robot”展に出展中。ニューヨーク近代美術館、ベネチアビエンナーレ、ルーヴル美術館、パリ装飾芸術美術館等でロボットの展示も実施。
iFデザイン賞(ドイツ)、red dotデザイン賞(ドイツ)など受賞多数、日本大学藝術学部客員教授、グッドデザイン賞審査委員(2007年〜2014年)。
- 水平のラインと
光の道でアライアンスの
向かうべき方向を表現。 - ロゴマークは、理想の未来を指し示す「光」となる、アライアンスの強い意志を表現。光が垣根のないフラットなつながりを生み出し、見えなかった新たな価値を照らし出すこと。また無彩色とすることで、どの色にも染まらない公平性や、様々なカラーの企業を受け入れる柔軟さを表しています。